2012年9月24日月曜日

レイコ@チョート校 ―アメリカ東部名門プレップスクールの16歳―





 遅れての夏休みのつもりで一週間の休暇をもらったが、特に予定もなく、一日中家にこもっているのももったいない気がしたので、渋谷のBookOffへ出かけた。今年の7月に妊娠が発覚してからの私の興味は「言語学」から「教育」一般へと展開している。そこで、狙った本はシュタイナー関係の書籍。大学の授業で小安美知子さん著『ミュンヘンの小学生』を取り上げたクラスがあり、その時に学んだシュタイナー教育がずっと頭の片隅にあったから。教育といえばモンテッソーリあたりから学ぶのか普通なんだろうけど、やっぱり自分の興味のあるところを掘り下げようと思って、とりあえずのノリで行ったのがBookOff。ブックオフはそういうノリで行って、興味を広げてくれる書籍に出会えるから好き。

 シュタイナーモードで向かったからには教育関係の本をサーチしまくった。そして今回のこの書籍が目に留った。アメリカのTVドラマGilmore Girlsの大ファンである私にとって、アメリカ東部のプレップスクールは興味の宝庫。本書は日本人の女子高生が、東部のプレップスクール、チョーム校に通っている時期に書いた体験記ということでさっそく購入してみた(もちろん100円)。



1日で完読できるスラスラ読める軽い体験記だが、やはり日本以外の教育方法についてあまり知らない私にとっては、勉強になることがたくさんあった。私も16歳のときにアメリカのデンバーの公立高校に1年間(sophomore:高1)留学していたので、計算機を使って関数の図形を書く数学の授業などの体験などにはおおいに共感できた。「え、手で計算しなくていいの?」「全部、計算機にやってもらっていいの?」という戸惑い。日本ではxy軸を書いて、点を打って、丁寧に定規で線を結んだり曲線を書いたりしていたから、そのポンと一瞬で終わってしまう数学の授業には本当に驚いた。

だが、著者が通っていたのはプレップスクール(寄宿制の私立高校)ということで、授業だけではなく、朝から晩まで学校で生徒と共同生活をしながら授業、学校のイベント、パーティ、クラブ活動、ボランティアをこなしていくというハードだが24HRフルで学業を満喫していた様子が私にはうらやましく思えた。
 私もちゃんとアメリカの高校を卒業して、アメリカの大学に行けばよかった(いまさら遅いんだけど……)。住まわせてもらっていた、アメリカのばーちゃんがちょっと意地悪で、日本に帰ってきちゃったのよね。トホホ。

それからこの本を読んでみたいと思った理由がもうひとつ。この間、仕事で日本のアメリカンスクールに通う学生さんにインタビューする機会があって、そこで聞いたさまざまなプロジェクトがものすごくクリエイティブなものばかりで印象を受けたから。「日本ではそんなおもしろい授業聞いたことがない!」というようなものばかり。彼らは授業とは言わずにprojectと言っていた。なんかみんなで共有してやる実験のような感覚が前面に感じとれていいなと思った。

中でも「すごい」と思ったのが保健体育の授業のプロジェクトDummy Baby。人工的なマイクロチップが埋め込まれた乳児の人形がひとり1体渡されて、それを24時間面倒みるというもの。もちろん男子も女子も。その電子ベイビーは、お腹がすいたり、おしめの交換が必要になったりすると定期的に泣くようにプログラムされている。それに応えるための、電子哺乳瓶や電子オムツもセットになっていて、それらで適切にケアしてあげないとプログラムの中から点数が引かれて、成績に反映されることになっている。ちゃんと夜中にも泣くようになっていて、インタビューした男の子のベイビーは深夜2時と4時に泣いたらしい(笑)。確かにお金がないとこんな設備投資はできないかもしれないけれど、日本では今のところ聞いたこともないし、実際に体験しながら学べるというスタイルを優先しているところが大変優れていると思った。
 
日本の英語教育でよく言われているが、受信型になっていて発信でいないといのは、実体験、つまり実際に話す、会話するという経験値が圧倒的に足りていないから。語学教育のみならず、なんでも紙面だけで完了する教育ではなく、自分たちで考え行動するというスタイルがもっと登場するといいと思う。これは著者がプレップスクールで学んだ学習の一番基本的なところでもあったのだと思う。本書によると、授業のほとんどは質問から始まるという。それは、宿題が基本的に授業の予習になっていて、授業ではわからないところを先生に聞く、というところから始まるから。最初から「さぁ、教えてくれ」の受け身の姿勢では通用しないスタイルだ。自分から「教えてください」と教師に投げかける必要がある。「知らないから、分からないから、教えてほしい」これが学習することの真髄でしょう。そういう意味で、日本の教育は今どうなんだ、とあらためて探ってみたいと思った。これについては私の「知りたい!」パワーを注いで今後研究していきたいと思う。

 さて、本書を読んで気になったところに記しをしたので書き出しておく。

・英語の文学の授業で三島由紀夫の『憂国』(patriotism)が取り上げられている。

・英語科の推薦図書;
     ジョージ・オーウェル『一九八四年』 (日本語の本英語の本wiki)
     To Kill a Mockingbird 『アラバマ物語』 (日本語の本英語の本wiki)
     The Day of the Jackal 『ジャッカルの日』 (日本語の本英語の本wiki)
     Lord of the Files 『蠅の王』 (日本語の本英語の本wiki)
     Nine Stories 『ナインストーリーズ』 by サリンジャー (日本語の本英語の本wiki

・ネイティブでもwriting(正確な文法で文章に書くこと)は難しい。それは口語体とかなり異なるため。文中に口語体があるとcolloquial(口語体!)とチェックされる。

・スペイン語の初級クラスではDESTINOS「デスティノス」 (YouTube)という弁護士の調査旅行記のビデオシリーズが使われていた。NHKの教育テレビでも使用していたことがあるらしい。

・おもしろいなと思った課題、授業スタイル;
      ○インターネットを活用して学んでいる外国語の最近の話題を調べる 
      ○世界史の授業はディスカッションが中心→前日に授業範囲を教科書で読み、驚いたことなど「リアクション」を書きだしておくのが宿題。それを授業で発表して先生がうまく進行させていくのが授業スタイル。 
      ○世界史の授業で、実際に歴史上に起きたことでも「もしそうなっていなかったら」の前提で頭を働かせて考え、意見を交換したりする。こうすることで、過ぎ去ったことではなく、「もし自分の時代だったら」という視点で見ることができ、自分に結び付けやすくなる。 
      ○Big Brother, Big Sisterボランティア。近所の子どもたちを訪れたり、学校に招待したりして、面倒を見るプログラム。→私がインタビューした日本のアメリカンスクールに通う子たちも、スクールバスの中でbus tutorという係(バスの中で低学年の子どもたちの安全を確保すると同時に、面倒をみる係)を担当していて、これを通じて他の学年の生徒ともコミュニケーションをとることがプラスになっていると言っていた。

・著者は日本の中学に通っていたころから、アリゾナ大学の通信教育でwritingのコースを取っていた。(幼少期はアメリカで過ごしているので、英語は問題なく話せるがスキルキープのためでしょう)
・外国人(特に欧米人)にとって日本語を学ぶのは難しい。なかでも「てにをは」。日本人でもなぜ「道[を]歩く」なのかなかなか説明できない。→確かにそうだと思った!

・plagiarism(剽窃)は大切。エッセイを書くときに徹底してチェックされる。引用文、索引欄、参考文献の正しい表記ルールをしっかり身につけることが求められる。

・日本ではきゅうりに味噌をつけて食べるが、アメリカではセロリにピーナツバターをつけて食べる。

・著者が通っていた年にNHKでチョーム校を紹介する番組が放送された。『二十一世紀の日本人へ 独創教育での知の再生』というタイトルらしい。見たい!

・Mug Night→マグカップを持ってあつまるパーティ。キャンディやココアなどを入れて楽しむ夜のお茶会。

・ライティングの先生のお言葉。
      ○ひとつの段落ではひとつの論点を議論する。 
      ○推敲しすぎる、ということは決してない。 
      ○Show, not tell. 事例で見せよ、言葉で語るな。くどくど説明しないで、事例を読者に示せ。



 本書を読み終わった後の感想として、もちろん私にとって新鮮なことがたくさんわかったので大変勉強になったし、面白く読ませてもらったのだが、一般読者の疑問として、以下の点も隠さずに含めるとさらによかったと思う。

 ・学費について。そして奨学金がどれくらいもらえたのか。
 ・どういった階級の生徒が通うところなのか。
 ・どういうきっかけでこの本を執筆することになったのか。
 ・著者のその後の進路(早稲田大学法学部に進んだという情報がネットにあったが、なぜそこに進学したのか、著者の前向きなコメントがあるとさらによかった)
 ・人種について。白人が多いのはもちろんだと思うが、本書のカット写真などを見ていると著者と一緒に写っているのはアジア系の子が多いような気がする。人種でグループができるのかどうか、という視点。
              ※ちなみに私が通っていた公立の高校ではグループはほぼ人種別になっていた。私の通うデンバーの高校には日本人は私の他に一人しかいなくて、もちろんその子とは仲良くなったが、グループとまではもちろんいかず、私はユダヤ教のロシア人の姉妹といつもつるんでいた。とてもとてもいい子たちだった。この経験から、私はユダヤ人にも興味をもった。白人、黒人、ヒスパニック、アジア(中国、コリア)はほぼ完全に分離していた。私が通っていたのは1996年。

 岡崎さんはチョムスキーとの対談本があるらしいので、次はそちらの本もぜひ読んでみたいと思います。あ、でもシュタイナー先に読まなきゃ、だ。

2012年7月24日火曜日

Writing Seminar at Temple Uni @ Tokyo

Two weeks ago, I attended a seminar about "Multilingual Writing Development: Current Research and Practice" by Dr. Carol Rinnert (Hiroshima City University) .


It was great experience to me to get the atmosphere of American universities and test my English skills whether I'm qualified enough to understand the class in English. Dr Carol's English was very clear and I could understand. 


As a very beginner of  TESOL, the every detail was meaningful to me, like the difference between EFL and ESL.


In my understanding, her research was about how the second and third language affect to mother language writing skills. People who speak second language has some kind of influence on your mother language. These are proved by several research so far, so she did similar research on writing. 


The study was in progress, so there were no results or statement yet, but sharing the process is very fresh to me and I get very excited to be part of one listener. It will be need more time to get to know all of the study, but I want to know and want to be a teacher someday.


 This day gave me big step to my future. Thank you!  


たまらない

I woke up with the news about Ichiro moving to Yankees from Seattle Mariners. The program on TV was Sukkiri (スッキリ!).  The news it self wasn't big surprise for me, in fact I'm not enthusiastic about baseball.

Ichiro was taking an interview telling his feelings and hopes. The interesting part is that he has game against Mariners right after this interview. Of course he would be in a game as a Yankees player. Everybody were expressing how exciting that will be and the program were already done with the street interview in Tokyo.

What has got to do with me to write this news in here? That is the word, the caster (極楽とんぼの加藤) said right after telling Ichiro would play as an Yankees, then how would Mariners fans think about that. He expressed it as "Tamaranai deshou ne." 「たまらないでしょうね」。

As I heard that word, I couldn't translate to English, because he didn't tell the detail of the feeling. Maybe we are supposed to receive it by the air. You know, Kuki wo yomu (空気を読む). But it should be told in more direct way in order to work as a news program.  I know it's a personal traits of natural Japanese, and I do that some time too. But I thought this word could be one of good example. So I wanted to note it here.

According to Eijiro (英辞朗)、Tamaranai (たまらない) means;
 
  • can't resist〔ひどく魅力的で〕
  • be very devil

【形】
  1. great〈話〉
  1. maddening
  1. perishing〔強調〕
【自動】
    ache(~したくて)
  • たまらない
  • ほど
【副】
    killingly


First of all, I was surprised to see たまらない in the dictionary. However, in my opinion, these case above are pretty rough to express the exact meaning of Japanese nuance.

There are so many world like this. I learned it by making a book expressing Japan in English. It was very hard work to translate 妙な (another difficult word for English) details in Japanese.

I will keep posting here when I found more the words like these.

2012年5月31日木曜日

Fake Recommendation



Some book shop's blog recommending language books, it's a fake. I don't say which one, but I know for sure. They ask publishing company to write some review for them as an shop worker.

I feel that this is a kind of using their power/authority to publishers. In exchange of making review, they will put more books of  obedient company's books. I just don't feel this is right. Why do I have to write an review for the book shops.!

It might be acceptable if they show that "reviewed by ○○ editor", but in reality it clearly said by shop stuff.  How could this happen?  I hate this dirty contract.


2012年5月30日水曜日

脱TOEICの英語術



週刊東洋経済 
2012年6月2日号 (2012年5月28日発売)

Good feature.

According to this feature, Japan and Korea is the only country where values TOEIC test in the world. And Korea is developing their original English test to improve English education from the bottom. Now, Japan is the only country...

I agree with opinion that college entrance exam should require English speaking test. Because test, especially entrance test is everything student care in Japan. So just adding speaking test will improve our English skills dramatically. I just don't understand why Japanese government don't change their testing system. There is no better solution.

Also, there was a story about salary man who attends to a company where use English as official language. A worker with score below 600 or 700 whatever the company decides, has to take an extra class in/out of the working time including weekend. What a waste pressure.
Learning has to be fun! Forcing to study is not a good idea.  Company should use their power and money to encourage their workers to have more great experience in global view.

Actually this is just one aspect of my thoughts Because I have never heard any voice from company side personally. Maybe companies are encouraging their workers, and using the best teacher as worker's trainer to push up their motivation.

My point here is that score is not important issue here, but uplifting motivation and providing more chance to experience English communication is the important issue.





CONCEPT

Hi. I'm Gena. I'm half American, half Japanese. I'm living in Japan for most of my life. I went to high school in America for about a year. That was the only time I lived in States, and only time I lived in life of English world.

My parents speak perfect Japanese, so I never had a chance to learn English from them. Only time my dad spoke in English was when he got excited by watching football or when he is having fight with mom. Anyway, so I couldn't speak or understand English until I go to high school in States.

After I came back to Japan, I couldn't study with my Japanese English teacher because of his poor English. I skipped all English class in my Japanese high school, but kept high scores on the test.

I went four year college in Japan, and got job as a SE.  Five years later, I quit SE and now I'm working as an editor of some linguistic books and magazines. I like my job as far as I can learn English and get new method of study or results of study. However, I also find that some unbelievable factors in this English industry which is getting huge day by day.

In order to keep what I find and what I thought, I decided to leave some memo in here as my note.

In future, I want to learn linguistics in graduate college. It is my dream. So to make my dream come true, memo here will help me remember and help to create ideas for my goal.